一般社団法人エゾシカ協会

シカ捕獲認証創設から5年目、DCC1取得者は135名に。


 一般社団法人エゾシカ協会が「シカ捕獲認証制度(Deer Culling Certificate、略称DCC)」をスタートしてから、今年(2019年)で5年目となりました。二段階の認証レベルのうち、5年間で通算158名がレベル1(DCC1)を受講され、135名を認証しました。(2019年11月時点)。

 受講者の居住地をみると、75%(119名)が北海道内、24%(38名)が道外からの参加でした(図1)。韓国からもご参加いただいています。DCCは、先進地である英国の制度をモデルとして、主にエゾシカをベースとしたシカ捕獲者の教育と認証を行なう制度ですが、個体数管理の根本的な考え方、アニマルウェルフェア(動物福祉)、食肉衛生の概念はどの対象種・どの現場にも共通することから、道外の方にも「役に立つ内容」とご評価をいただけていることが、こうした結果につながっていると思います。全国各地で、こうした人材育成制度が求められていることを踏まえ、今後は北海道外での講習や試験の開催も検討しているところです。



図1.DCC1受講者の分布


 受講者の年齢層は、20代から70代にわたります。2017年度から酪農学園大学とのカリキュラム連携がスタートし、同大学の学生は、環境共生学類野生動物学コースで特定の科目を取得すれば、DCC1の受験資格を得られるようになりました。このため、同大学生の受講が年々増加し、通算でも20代が全体の38%(60名)を占めました(図2)。



図2.DCC1受講者の年齢構成


 受講者の所属をみますと、野生動物管理を学ぶ学生、獣害対策民間組織、鳥獣・林野行政職員など、様々な立場の方がいます。2016年度以降、北海道では本庁や各振興局の生物多様性保全担当職員の研修の一環としてDCC1を活用しています。また、地方独立行政法人北海道立総合研究機構や国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所といった研究機関の職員研修にもご活用いただいています(図3)。



図3.DCC1受講者の所属


 DCC1は、18歳以上であれば、誰でも受講が可能です。受講時に銃を所持していなくても、またワナ猟などの狩猟免許を持っていない人でも受講いただけます。この5年間の受講者158人をみると、受講時に銃を所持していない方が54%(85名)を占め、そのうち、狩猟免許を所持していない方は25%(40名)でした(図4)。



図4.DCC1受講者の銃所持、狩猟免許の有無


当協会のDCCは、以下の3つの理念について実践できる人材を認証します。

  1. 地域のシカ管理における効率的かつ安全で人道的な捕獲
  2. 優れた食材であるシカ肉の安全かつ持続的資源利用のための食肉衛生
  3. 地域主体管理を実現する体制づくりのための普及啓発

シカの専門的捕獲者のみならず、管理や捕獲をコーディネートする立場の方にも受講していただきたい内容となっていますので、個体数管理に必要な専門知識や技術について幅広く学ぶ機会として、是非ご活用ください。

(一般社団法人エゾシカ協会事務局 渡邊拓真)


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エゾシカ協会のシカ捕獲認証