一般社団法人エゾシカ協会

パート6 鳥獣被害防止特措法って?


 2008年2月21日から新しい「鳥獣被害防止特措法」が施行されていますが、エゾシカの保護管理とどのように関わってくるのでしょうか。回答は、北海道環境生活部環境局自然環境課野生鳥獣グループのみなさんです。

鳥獣被害防止特措法って、どんな法律なんですか?

 正式名称を「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律」といいます。全国的に農山漁村地域での鳥獣による農林水産業などの被害が深刻なことから、被害の防止のための施策を総合的かつ効果的に推進するために制定されたもので、市町村の主体的な取り組みや、鳥獣保護法の特例が定められています。

道のエゾシカ保護管理計画とは、どのような関係がありますか。

 鳥獣被害防止特措法では、市町村が主体となって被害防止計画を定めて対策を行ないますが、その際は、道のエゾシカ保護管理計画と整合性を図る必要があります。

「鳥獣被害対策実施隊」とは何ですか。

 市町村は、対象鳥獣の捕獲や、防護柵の設置などの被害防止計画を実施するに当たって、「鳥獣被害対策実施隊」を設置することができます。市町村長は、実施隊員を指名または任命し、実施隊員の中から捕獲等の指導的な役割を担う「対象鳥獣捕獲員」を任命することなどができます。この「対象鳥獣捕獲員」は、狩猟期間中でも市町村長の指示に基づく捕獲作業などに従事しなければならず、狩猟の機会が減少すると考えられることから、狩猟税が2分の1に軽減されます。

一般の狩猟者に何か影響がありますか。

 この法律は、狩猟に関する規制等を定めた法律ではありませんので、狩猟者はこれまでと同じように、鳥獣保護法に基づいて狩猟を行なうことができます。

関連サイト/農水省「鳥獣被害対策コーナー」