昨年10月より始まったJHからの委託事業、北海道横断自動車道 占冠~清水間大型哺乳類生息調査が2月3日で終了し、報告書を提出しました。動物と車両との衝突事故を防ぐ一方、シカやクマが生息する自然も生かしながらの高速道路設計が検討されています。当協会では、JH関係者とともに高速道路建設予定地付近のエゾシカやヒグマなどの移動路、生息・分布状況を調査し、動物の移動を妨げないような侵入防止策を協議していきます。

上:高速道路予定地のエゾシカ等生息調査
    下:現場に残されたシカの足跡
 調査の内容としては;
    ・エゾシカの生息状況/増加の原因と分布、生活史
    ・ 高速道路の現況/時間帯や道路構造別によるシカ出没・
    事故発生状況
    ・北海道によるエゾシカの被害対策
    ・ヒグマの分布と移動  
  
 などがあり、(1)現地調査 (2)ハンターなどへの聞き取り調査 (3)関連資料調査および整理 (4)報告書作成 ―などの業務を行いました。
  
今後、道東道は釧路と北見方面に向かって計画されており、エゾシカ・ヒグマの分布の核心部付近を通過します。交通と自然との共生を考慮した対策が、益々重要になると考えられます。
エゾシカ協会ニュースレター第7号(2001年5月15日発行)より
