私共とエゾ鹿の出会いは、かれこれ二十年になろうとしています。
その頃、人口の都市への流出と大型店の進出、便利な宅配システムの強化等、地方の商店にとっては逆風が吹き荒れておりました。そんな中にあって独自の技術を生かし、他には真似の出来ないものを持ちたいと云う願望があり、折しものグルメブームもありエゾ鹿を扱おうと云う結論に達したのです。
処理場と冷蔵庫を建てた最初の年は、ハンターの方々との関係が出来ないままのスタートでした。中間業者からの持ち込みに頼らざるを得ませんでした。狩猟された物とはいえ、時間の経過、血抜きの悪さ等々、頭の痛い問題ばかりでした。自分がこれから自信を持って売り出そうと云う商品を、人任せにした事を強く後悔しました。
とにかくハンターの方々と直接話したい!
こちらの要望をくみとってほしい!
自分が長くこの仕事を続けていく為に、品質の良い物だけを流通させたい!
その思いを伝える為に 翌年からは積極的にハンターの方々に働きかけました。
「鹿肉食べて美味しかった。又食べたいね!」
そんな食べ物になって欲しかったのです。
お陰様で多くのハンターの理解を得られ、年々取り扱い頭数も増えました。以前は問屋からの注文がほとんどでしたが、インターネットの普及等で全国各地から様々な御注文をいただきます。
鹿肉の部位によっては不足しがちな時もあります。こんな時代にあって、誠に有難い事です。
これからも良い品物を流通させるよう、努力いたします。
上田精肉店
北海道上川郡新得町1条南2丁目7番地
電話01566-4-5107 fax 01566-4-5107
e-mail ueda@ezodeer.com
URL http://www.ezodeer.com/
(c) Ueda Kunio 2004
エゾシカ協会ニューズレター15号(2004年3月31日号)から転載