大泰司紀之・本間浩昭 編著
発行所 : 丸善プラネット株式会社
発売所 : 丸善株式会社出版事業部
発行 : 1998.9.10 21cm 215p
価格 : 2,800円(絶版)
この本の論旨は簡単明瞭。北海道でエゾシカが増えすぎて困っている。 …そこで彼らは大胆な提案をする-食べればいい、と。…絶滅に追込むほどは乱獲せず、年ごと変化する状況に応じて捕る数を決める。鹿はうまいものだから、食肉としての販路を確保し、料理法なども啓蒙する。まことに合理的な発想でぼくなどはすぐにも鹿ステーキを食べたいと思うのだが(あれはなぜか果物系のソースが合う)、実現の可能性はどれぐらいか。…問題は鹿を撃つのはかわいそうというセンチメンタリズムの方だ。それはそれとして、これは自治体関係者による、よく考えられ、研究された提案の書である。広く読まれて具体化の道ができる日を待とう。「週刊文春」池澤夏樹“私の読書日記”(1999,2月28日号)
もくじ
わが国の現状と問題点
- エゾシカの爆発的増加
- 追いつかぬ被害対策
有効活用されているヨーロッパのシカ類
- 英国スコットランドの先進的保護管理
- ドイツの伝統的保護管理
- ハンガリーの狩猟産業的保護管理
- ヨーロッパの鹿肉処理と流通
- 低脂肪・高たんぱくの鹿肉の優れた特性
- 各国の鹿肉料理
- 養鹿の実際
- フェンシング
エゾシカの有効活用と地域活性化に向けて
- ハンターの一次処理肉処理
- 拠点施設の必要性
- エゾシカ協会の設立を
- ハンティング・ビジネスとまちおこし
- わが国の養鹿
- 袋角、その他の部位の活用
- 輸出の可能性
- おすすめエゾシカ料理