北海道の自然が生み出した最高級の食材「エゾシカ肉」を、日本の市場に流通させてみませんか。 ヨーロッパで鹿肉は“最高級の肉”との評価が定まっていますが、わが国では、野生動物を食べる習慣がほとんどないため、獣の臭いがするとか、肉が硬いなど偏見が強く、ハンターの皆さんだけが舌鼓を打っているのが現状です。 一方で鹿肉は、高脂血症や糖尿病などの生活習慣病(成人病)患者や食物アレルギーの子供たちも食べることのできる “夢の食材”として各方面から注目を集めています。 しかし仕留めた後の放血処理が不十分では、高い評価を得ることができません。消費者に美味しい肉を供給するには、クリーン・キル(即死させる仕留め方)と完璧な血抜き、そして衛生的な肉処理技術が必要となります。そのためにこの「ハンティング・マニュアル」を作成しました。 このマニュアルは決して決定版ではありません。会員、非会員を問わず、ハンターの皆様の御意見をお寄せいただき、より充実した、現場で応用出来る内容にすべく努力したいと思います。 また当協会では、消費者を決して裏切らない衛生管理のシステムづくりに向け、「ハンティング・マニュアル」に続いて、肉処理施設での「エゾシカ肉処理マニュアル」および「エゾシカ肉の衛生管理マニュアル」を作成中です。そこでは、捕獲した場所やハンターの名前などを肉のラベルに刷り込む品質表示も検討しています。 こうした地道な取り組みを積み重ねていけば、わが国でも“最高食材”として認知されることも夢でありません。“夢の食材の供給”実現は、ハンターの皆さんの腕にかかっています。 2000年12月 社団法人エゾシカ協会 |