伊藤英人の狩猟本の世界
185.『もつ焼き串焼き』柴田書店編、柴田書店、2019年
人気の串焼き店が教える内臓の下処理と味つけ。飲食店向け。さまざまな部位が芸術的な串焼きに変化する。お店レベルの味と見た目が身につくかもしれない。
洗い方やトリミングなど処理法の説明がていねいでありがたい。調理法もただ焼くだけではないところが、さすが名店。工夫やアイデアも勉強になる。
なお、狩猟動物の内臓食については、ガイドラインでは「屋外で摘出された内臓は食用に供さない」とされている。しかし、内臓食は衛生上難しいかもしれないが、栄養的には重要ではないかと私は思う
赤身肉や脂肪ばかり食べるから偏るのでは。肉食獣はそれ以外の部位も食べている。むしろ内臓のほうが人気があり、なくなるのが早い。捕獲後、まずは鮮度が重要な内臓、数日後に適度に熟成した赤身肉を食べるのが、われわれの消化器官に合っているのではないかと思う。