伊藤英人の狩猟本の世界
107.『葉隠Ⅰ』山本常朝著、奈良本辰也・駒敏郎訳、中央公論新社、2006年
佐賀に伝わる武士道。「武士道と言ふは、死ぬ事と見付けたり」のフレーズこそ有名だが、著者の真意は読まないと伝わらない。
武士は喜んで主人の盾になって被弾する、というように、現在では想像できないような献身ぶりを説く。武士は常に死物狂い。ちゃんと鍛えていれば、首を斬られても一回くらいは反撃できるらしい。このような武士の堂々たる生き様は、獣たちの執念を思い起こさせる。
あと、なまじ勉強してしまうと身動きがとれなくなってよくないらしい。本だけでなく、現場で学んでください。