伊藤英人の狩猟本の世界
133.『ナイフの本』金子英次監修、笠倉出版社、2015年
東京上野・アメ横ガード下のナイフ屋「マルゴー」の店主が監修。誰もが知る王道ナイフばかりが取り上げられる。マニアには正直物足りないラインナップだが、私はどの(小・中型)ナイフも初心者にはかなりおすすめである。ナイフはシンプルなものほど使い勝手がよい、という主張は、切れ味だけでなく携行性や安全性(強度)も要求される狩猟ナイフにも当てはまる。特にオンタリオとケーバーの軍用ナイフは強靱な感じ。酷使できそうで頼もしい。ほしい!
私の出会う若い狩猟者や志望者は、(困ったことに)刃物に慣れていなかったり、持っていなかったりすることがよくあった。また、銃猟者も、銃のケアに偏りがちと見受けられる。そういう意味でも、本書のナイフは狩猟者におすすめ。個人的には折りたたみじゃないほうが洗いやすくて重宝。