伊藤英人の狩猟本の世界

140.『タヌキ学入門』高槻成紀著、誠文堂新光社、2016年

140.『タヌキ学入門』高槻成紀著、誠文堂新光社、2016年

シカ研究者の高槻先生による、都会派タヌキ研究の記録。先生が、ジュニア向け本のご執筆経験が豊富であることもあって初心者にもわかりやすいつくりになっており、「入門」として高校生・大学生に最適である。本書の大きな特徴は、文化的側面に言及していることである。なぜタヌキはポンポコなのか、なぜ金玉が誇張されているのか、などについて、独自の見解を述べている。「狸寝入り」の真相については、私にも狩猟経験に伴う持論があるので、お手紙を書こうかと考えている。